お葬式の希望、どう伝える?形式・費用・連絡先リスト
自分のお葬式について、生前に考えることは決して不謹慎なことではありません。むしろ、あなたの希望を明確にしておくことで、残された家族は迷いや意見の対立なく、安心してあなたを送り出すことができます。エンディングノートは、そのための最適なツールです。ここでは、お葬式について記録しておくべき主要な項目を解説します。
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1. 葬儀の形式と規模
まず、どのような形式の葬儀を望むかを決めます。近年は様々な選択肢があります。
- 一般葬: 親族や友人に加え、仕事関係者などにも広く参列してもらう伝統的な形式。
- 家族葬: ごく親しい家族や親族だけで、小規模に行う形式。
- 一日葬: お通夜を行わず、告別式と火葬を一日で済ませる形式。
- 直葬(火葬式): 儀式を行わず、火葬のみを行う最もシンプルな形式。
- 無宗教葬: 宗教的な儀式にとらわれず、音楽や思い出の品々で故人を偲ぶ自由な形式。
エンディングノートには、希望する形式と、おおよその規模(「ごく内輪で」「親しい友人まで」など)を記しておきましょう。
2. 喪主になってほしい人
通常は配偶者や長男が務めることが多いですが、あなたの希望があれば明確に記しておきましょう。「〇〇(氏名)、続柄:長男」のように、誰に大役をお願いしたいのかを書いておけば、家族もスムーズに準備を進められます。
3. 連絡してほしい人リスト
家族が知らない、あなたの友人や知人もいるかもしれません。万が一の際に「誰に」「どの範囲まで」連絡してほしいのかをリストアップしておくことは、非常に重要です。氏名、間柄、連絡先(電話番号や住所)を一覧にしておきましょう。「学生時代の友人」「会社の同僚」「趣味のサークル仲間」など、グループ分けしておくと、より親切です。
4. 葬儀の費用について
葬儀費用を誰に、どのように負担してほしいのか、あなたの考えを記しておきましょう。「自分の預貯金から支払ってほしい」「加入している〇〇生命の保険金を充ててほしい」など、具体的な希望を書いておくことで、家族の経済的な不安を軽減できます。もし、すでに葬儀社と契約(生前予約)している場合は、その会社名と連絡先、契約内容を必ず記録してください。
5. その他の希望(遺影、音楽、お墓など)
細かな希望も、あなたらしさを伝える大切な要素です。
- 遺影: 使ってほしい写真があれば、その写真の保管場所を記しておきます。
- 音楽: 葬儀で流してほしい好きな曲があれば、曲名をリストアップしておきましょう。
- お墓: 先祖代々のお墓に入るのか、新しく用意するのか、あるいは樹木葬や散骨を希望するのか、お墓に関する希望も明確にしておきましょう。
お葬式は、故人を偲ぶ大切な儀式であると同時に、残された人々が心の整理をするための重要なプロセスでもあります。あなたの希望を丁寧に書き残すことが、家族への最後の贈り物になります。